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普通の人間こそ面白い 舞台『同じ夢』に臨む光石研の演技観

2016.02.09 FEB 12:00
みついし・けん 高校在学中に映画の主役オーディションに合格しデビュー。近作にドラマ『サイレーン』。映画『森山中教習所』『夏美のホタル』など出演作が待機中。みついし・けん 高校在学中に映画の主役オーディションに合格しデビュー。近作にドラマ『サイレーン』。映画『森山中教習所』『夏美のホタル』など出演作が待機中。2月5日(金)~21日(日) 三軒茶屋・シア タートラム 作・演出・出演/赤堀雅秋 出演/光石研、麻生久美子、大森南朋、木下あかり、田中哲司 一般6800円(税込み) 世田谷パブリックシアターチケットセンター TEL:03・5432・1515(10:00~19:00) http: //setagaya-pt.jp 松本、水戸、名古屋、兵庫、 広島、福岡公演あり。

小さな町に暮らす市井の人々。そんな普通の人間が内に秘める激情を描いてきた赤堀雅秋さん。その赤堀さんの新作舞台『同じ夢』に、光石研さんが出演する。

もともとが映画出身だけに「舞台はいまだアウェイな気持ち」ではあるけれど、「信頼している田中哲司さんが『赤堀さんの作品に合うと思う』と言ってくださったので」と出演を決めたそう。では、何がどう「合う」のだろうか。

「市井の人というか、陽の当たらない人たちの話がすごく好きなんです。自分も小学校の近所にキャバレーがあるような九州の小さな繁華街で育っているから、演じる手がかりがいっぱいありますし、もともと僕は、自分の延長線上みたいな役のほうが面白いと思うタチなんです。自分とあまりにかけ離れた役だと、大きく変身することへの快感より、気恥ずかしさを感じてしまうんですよね」

その「気恥ずかしさ」こそが、光石さんの魅力。これまで幅広い役を演じながらも、どの作品でも個性を突出させることなく、自身の存在を作品のトーンに溶け込ませる役者だ。

「もちろん、かつては変わったことをやって自分をアピールしたいみたいな気持ちもありました。でも、例えばヨーロッパの街を颯爽と歩いていても、ふと目に入った鏡に自分の姿が映って、所詮肉体も精神も東洋人なんだと実感したりするんです。目立ちたいけれど、全校生徒の前では目立ちたくない、そういうところがあるんですよね」

光石さんの役は、事故で妻を亡くした肉屋の店主。そこに田中さん扮する文房具屋の店主や、大森南朋さん演じる加害者の男が絡んでいく。

「一見何事もないように振る舞っているけれど、ふとした瞬間に本音が出る。そんな人間くさい部分が興味深いし、面白い作品だなと思います」

◇みついし・けん 高校在学中に映画の主役オーディションに合格しデビュー。近作にドラマ『サイレーン』。映画『森山中教習所』『夏美のホタル』など出演作が待機中。

◇information
事故で死んだ妻の命日。肉屋を営む昭雄(光石研)の元を、今年も加害者の田所(大森南朋)が訪れる。ケーキを前に当たり障りのない会話を繰り広げる彼らだが…。
2月5日(金)~21日(日) 三軒茶屋・シア タートラム 作・演出・出演/赤堀雅秋 出演/光石研、麻生久美子、大森南朋、木下あかり、田中哲司 一般6800円(税込み) 世田谷パブリックシアターチケットセンター TEL:03・5432・1515(10:00~19:00) http: //setagaya-pt.jp 松本、水戸、名古屋、兵庫、 広島、福岡公演あり。


※『anan』2016年2月10日号より。写真・土佐麻理子 ヘア&メイク・佐伯憂香 インタビュー、文・望月リサ

(by anan編集部)