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読むほどに“結婚”が分からなくなる? 婚活マンガ『カツカレーの日』が面白い!

2016.02.23 FEB 12:00
婚活中の美由紀は、思い通りにいかない不満と迷いをカフェのノートに書き綴っていた。辛辣な返事を書き込んだ中年男と思いがけない交流が生まれ……。小学館 各429円婚活中の美由紀は、思い通りにいかない不満と迷いをカフェのノートに書き綴っていた。辛辣な返事を書き込んだ中年男と思いがけない交流が生まれ……。小学館 各429円結婚について何度でも考えよう。迷える婚活女子の必読書。(C)西 炯子/小学館フラワーコミックスα

悩めるオトナ女子の感情を丁寧にすくい取る西炯子さん。2巻完結の本作『カツカレー』は『姉の結婚』に続いて、またしても結婚がテーマの物語だ。

「結婚のことは前作でやり尽くした感があるけど、あと1回考えてもいいかなと思って描きました。大卒で働き始めた場合、主人公のような30歳手前の女性って、結婚について考えざるを得ないんですよね」

斉藤美由紀は28歳の会社員。売れない劇団員の同棲相手と潔く別れて、結婚相談所で婚活を始めるのだが、なかなか思うような人と巡り会えず、どんな人と結婚したいのかさえもわからなくなってくる。

「私自身も描いていてわからなくなりました(笑)。普通の人でいいとは言うけど、普通の人なんていないっていう常套句があるじゃないですか。本当にその通りで、自分で選べるからこそ軸がどんどんずれてきて、結婚する意味を見失いそうになる瞬間が必ず来るんですよね」

美由紀は思い通りにいかない鬱憤を読書カフェの筆談用ノートに書き綴るのだが、ある日、見知らぬ男から辛辣な返事を書き込まれてしまう。

「男性でも女性でも一歩踏み込んでくれる人って、大人になるとなかなかいないですよね。SNSなんかとはまったく別のところで、そういう人がいたらいいのになっていう気持ちもちょっとありました」

そもそも美由紀は、結婚に恋愛感情はいらないと考えて恋人と別れたのだが、自分の決断は間違っていないと思いつつ、周りの意見を気にせずにはいられない弱さもある。

「私はストーリーマンガを描くと、どうしても自分が嫌いなタイプの主人公になってしまうんです。そういう面倒な女性が幸せになるのが、私の物語では一番いい構造らしく、自分が好きになるような女性をなかなか幸せにできないんです(笑)。女の子のちょっと汚い部分を描くのが好きなのかもしれないですね」

はたして美由紀は、お見合いの末に幸せをつかむことができるのか。西さんが見聞きした婚活ネタを盛り込んでいるというだけあって、ためにもなる一冊。そして今回も渋くて色気のあるオジサマが登場します!

◇婚活中の美由紀は、思い通りにいかない不満と迷いをカフェのノートに書き綴っていた。辛辣な返事を書き込んだ中年男と思いがけない交流が生まれ……。小学館 各429円

◇結婚について何度でも考えよう。迷える婚活女子の必読書。(C)西 炯子/小学館フラワーコミックスα

◇にし・けいこ マンガ家。高校在学中にデビュー。『娚の一生』『姉の結婚』など大人の恋愛を描いた作品が人気。アラフォー女性が主人公の「初恋の世界」を月刊フラワーズで連載中。


※『anan』2016年2月24日号より。写真・森山祐子 インタビュー、文・兵藤育子

(by anan編集部)